ワシントン大学のジェン・ネン・ファン教授(電気工学・コンピューターエンジニアリング学部)は研究室の自席で、魚の入った網を漁船が引き上げる映像を見ている。中身はおそらくオヒョウだが、教授も定かではない。同氏の仕事は漁船が捕えた魚の種類を知ることではない。機械学習の手法を使うコンピューターで魚の種類や数、大きさを瞬時に判別し、どこで水揚げされたかも記録するシステムを作っているのだ。「もし数千の漁船上でこうした情報がリアルタイムで分かれば、リアルタイムで海全体をモニタリングできることになる」こう語るファン教授の取り組みは、米海洋大気庁(NOAA)アラスカ水産科学センターが進めるプロジェクトの一環だ。
AIが見張る水産資源、乱獲もリアルタイム追跡
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