19世紀、都市計画者たちは激しい議論を重ね、混とんとしたパリとニューヨークの都を「計画都市」へと変貌させた。入り組んだ道を整然とした碁盤目状の街路に変え、下水道システムや輸送ラインを構築し、アパートなど新しいタイプの建築物を可能にした。現在、われわれは最も近い宇宙空間を開発する上で同様の転換点に直面している。次の10年は商業投資が爆発的に成長し、より多くの民間企業が地表から160キロ~2000キロの低軌道に進出するとみられる。スペースX社は人工衛星を利用したインターネットの提供を提案しており、地球の衛星画像を手がけるプラネット社は衛星群を拡大している。米航空宇宙局(NASA)は国際宇宙ステーション(ISS)の運用を民間に移管する計画だ。さらに反射板を搭載した小型衛星群を打ち上げ、夜空にロゴなどのデザインを映し出す低軌道広告の開発に取り組んでいるスタートアップ企業もあれば、宇宙ホテルの開業を計画している起業家もいる。