筆者の元には過去何年にもわたり、「税控除がなくても私はテスラ車を購入していた」という憤りのメールが読者から多く寄せられてきた。筆者がこれから指摘することは、彼らにとっては全く無意味なのだろう。イーロン・マスク氏は稼げるだけ稼ごうとする。マスク氏は税制優遇措置の恩恵が、顧客を潤すのではなく、1セントも残さずテスラの懐に入るよう車の価格設定をしていたのだ。ウォール街で現在把握されている情報では、テスラの今年の販売台数は期待通りとはならないようだ。モルガン・スタンレーの予想では34万4000台にとどまる見通し。これはテスラの最新予想レンジの下限を下回る。その明らかな要因は、米国内購入者に対する税控除の縮小だ。かつては7500ドル(約83万円)だった控除額は、既に半分に減らされ、間もなく1875ドルに縮小する。結局、経済学通りの結果になるということだ。
【オピニオン】テスラを待ち受ける巨大な荒波
競合自動車メーカーは不採算のEVに33兆円をつぎ込む
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