ソニックガーデン
ソフトウェア開発会社ソニックガーデンの東京オフィス。オフィスは東京にしかないが、社員は16都道府県にまたがっている Photo:DOL

「いまちょっと話せる?」
「大丈夫です」

「お昼行ってきます」
「私もお昼行ってきます」

 同じ職場の同僚とのこんな些細な会話もメールやチャットツールで行うようになり、“無口な職場”を嘆く声も多い。しかし、同じ職場の同僚と離れて働いていたら、チャットツールを介する会話も重要なコミュニケーションになるはずだ。

 ソフトウエア開発会社のソニックガーデンは、社員数が36名(2018年2月時点)ながら、北は北海道から南は大分まで、社員は16都道府県にまたがる。海外を旅しながら働く社員もいる。

 しかし、オフィスがあるのは東京だけ。社員の多くは自宅などを“職場”にして仕事をしている。そこで、冒頭のような会話の多くをオンライン上にある“バーチャルオフィス”で行ってコミュニケーションを図っているのだ。

 実は、ソニックガーデンにはオフィス以外にもあらゆるものが「ない」。売り上げ目標なし、管理職はおらず、評価制度もない。その一方で、経費は使い放題、休暇は取り放題と、とにかく「管理ゼロ」。それでも会社の業績は創業以来、増収し続けているという。なぜ、こんな管理ゼロの状態で売り上げを伸ばす会社が実現できたのだろうか。

社内ベンチャーが1年間赤字に
「半ばやけくそで管理をやめた(笑)」

「以前、私も大企業に勤めていたときは部下を管理したり、評価したりしていました」

 こう振り返るのは、ソニックガーデンの倉貫義人社長だ。倉貫社長は、以前勤めていた大企業で社内ベンチャーを立ち上げた経験がある。