世界の携帯通信市場の設備投資は8兆円を超える。その巨大市場で、5Gの通信インフラをめぐる覇権争いが始まった。台頭するファーウェイと、盟主の北欧2社が火花を散らす全貌を公開する。
8兆円が動く水面下の激戦 インフラ巨大市場の全貌Photo by Hiroyuki Oya

 既視感──。5Gをめぐる中国ファーウェイと米国政府の対立は、10年に1度は起こり得る国際紛争といえる。

 1980年代の第1世代(1G)からほぼ10年ごとに刷新される通信インフラの巨大市場で勢力争いを繰り返してきた通信機器メーカー(基地局ベンダー)は、5Gの本格普及を前に、威信を懸けて再び激戦を繰り広げている。