米貿易赤字の縮小、そして中国の予想以上の経済成長は、季節が春に向かう中で世界経済の見通しも明るくなりつつあることを示しているかもしれない。米商務省が17日発表した2月の貿易収支は赤字が前月比3.4%縮小した。主に輸出の回復が背景にある。アナリストらは今回の赤字縮小について、第1四半期の米経済成長率がこれまで予想されていたよりも強かった可能性を示唆していると指摘する。一方、中国国家統計局が17日発表した1ー3月の国内総生産(GDP)は前年同期比6.4%の増加。同国が景気刺激策を実施し、米中貿易交渉の合意が近いとみられるなか、予想を上回る伸びとなった。これら指標は全体として、世界の2大経済大国が昨年末の難局から脱し、より健全な状態で2019年のスタートを切ったことを示す。エコノミストらは、なお警戒すべき要因として、欧州の主要国が引き続き勢いを失いつつあることを指摘している。