リビア国営石油会社(NOC)のムスタファ・サナラ会長は、リビアの首都トリポリの統治を巡る軍事衝突について、リビア国内の原油および天然ガスの生産再開を妨げ、世界的な原油高のリスクを高めていると懸念を示した。トリポリ周辺では暫定政府と反政府武装勢力の戦闘が2週間近く続いているが、生産量を維持するのにNOCが必要としている燃料を十分に確保できず、日量120万バレルを上回る同国の生産に支障をきたす恐れがあるという。サナラ会長は「(生産上の)問題は数週間中に顕在化するだろう」とした上で、対立が激化すれば生産量がゼロになる可能性もある」と述べた。同会長によると、リビア中央部の天然ガスプロジェクトの始動も首都の軍事衝突の影響で遅れている。同プロジェクトはNOCと米国のヘス、コノコフィリップスの合弁事業として運営されている。ヘスとコノコフィリップスからは、今のところコメントを得られていない。
リビアの原油・ガス生産、政情不安で停止も=国営石油会長
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