――筆者のリチャード・W・ジョンソン氏は米アーバン研究所で退職政策に関するプログラムのディレクターを務めている  ***  多くの人たちは仕事からの引退、つまりそれまで数十年間の懸命な働きに対するご褒美を楽しみにしている。しかし、他の多くの楽しみと同様、退職は健康に害を及ぼしかねない。死につながるリスクさえある。  そんなことはあるのだろうか。より長く働く方が健康に良いことなどあるのだろうか。結局のところ、多くの人は早くに引退することを夢見て、それに向けて計画を立てている。激務でストレスの多い仕事は人々を疲弊させ、健康にも悪い。