米中貿易協議は中国が新たに強硬姿勢を見せたため、ホワイトハウスは不意を突かれた格好となり、交渉そのものが失敗に終わる恐れが浮上している。中国側の考えに詳しい関係者らによると、中国政府はドナルド・トランプ米大統領の言動を踏まえ、米国には譲歩する意思があると解釈していたようだ。米中は閣僚級協議を9日から首都ワシントンで再開する予定だが、その先行きに対する見通しは当初から大幅に変わってしまった。1週間前の時点では、両国が合意に達するとみられていた。しかし、現在行われているのは決裂を回避するための試みだ。米政府は8日、2000億ドル相当の中国製品に対する関税を10日午前0時1分から25%に引き上げる手続きを公式に行った。中国商務省は対抗措置を取ると表明するなど、交渉への圧力はさらに高まっている。
米中貿易協議、中国を強気に転じさせた「誤解」
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