米国のビジネス界を見る時、多くの人は大企業が悪だと考える。何人もの政治家が反トラスト法(独占禁止法)の執行を強化して巨大ハイテク企業を抑えるよう呼びかけ、市場集中や消費者に対する悪影響を懸念する声は、ホテルや医薬品、ケーブルテレビやビールなど他の多くの業界に広がっている。労働者側の人々は、労働力を巡る競争の欠如が賃金停滞の続く一因だと訴えている。だが企業の効率を表すドラッカー研究所の尺度を基に私たちが行った最新の調査で浮かび上がった構図はそれほど単純ではなかった。「顧客満足度」、「従業員対応・育成」、「イノベーション」、「社会的責任」、「財務力」の5項目を分析したところ、市場シェアが最も大きい企業の平均スコアはそうでない企業よりも良かった。