スポーツ用多目的車(SUV)はガソリンの消費量も温室効果ガスの排出量も乗用車より多い。したかってSUVのほうが環境負荷が大きい。ただ乗車定員はSUVのほうが多い。それがマイナス効果の低減に役立つ。シバック応用研究所の輸送アナリスト、マイケル・シバック氏によると、ガソリン1ガロン(約3.8リットル)当たりの平均走行距離はSUVが23.3マイル(約37.5キロ)、乗用車は30.2マイルと、その差は約30%だった。シバック氏は乗車率の高さでSUVのエネルギー消費の多さを穴埋めできるかを調査。燃費が優れているのは乗用車であることに変わりはなかったが、乗車率を考慮したところ、その差は10%まで縮まった。シバック氏はこれらの数字を算出するに当たり、環境保護庁(EPA)のデータに基づく2017年モデル車の燃費の平均値と、オークリッジ国立研究所による同年の自動車の乗車率を組み合わせた。