ソフトバンクグループ傘下の米携帯電話サービス大手スプリントとTモバイルによる260億ドル(約2兆8800億円)規模の合併計画は20日、実現に向けた2つの障害のうち一つを乗り越えた。米連邦通信委員会(FCC)のアジット・パイ委員長は、両社が譲歩案に同意したことを評価し、合併を支持する立場を示した。これにより合併が確実になった訳ではないが、実現に近づいたことは確かだ。ただ、19%急伸したスプリント株の動向は、今回のニュースの意義を見極める最善の方策ではないかもしれない。両社は3年以内に米人口の75%に対しサービスを提供し、次世代通信規格「5G(第5世代)」インフラ網を構築することに同意。また、スプリントのプリペイド携帯事業で、数百万件の契約者数を抱える「ブースト」ブランドの売却についても合意した。これらの目標を達成できなかった場合には、罰金の支払いに直面する可能性がある。