WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  今年初めて、中国経済の実情が投資家の目に明らかになりつつある。だがそれは、気持ちのいい眺めなどではない。  1月から4月の中国経済指標は、遊園地のびっくりハウスの鏡に映ったかのようにゆがめられていた。旧正月(春節)の連休がずれたほか、大幅な付加価値税(VAT)引き下げを巡り経済活動が4月から3月に前倒しされたことがその理由だ。このため楽観的な向きは、状況は見た目ほど悪くないと論じることができた。昨年12月以降、投資家が景気の実態をはっきりと目にすることができるのは、5月が初めてとなる。