欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が先週フランスのルノーに経営統合を提案したことから、FCAの米国事業はまたも揺らいでいる。同事業は過去20年に3回の親会社変更を経験してきた。米国のディーラーやアナリストによると、経営統合には長期的にFCAの米国事業にプラスになる面もありそうだ。ルノーの電気自動車(EV)技術へのアクセのほか、ゼネラル・モーターズ(GM)に対抗する世界的企業と組むことだ。GMの販売台数は世界3位、米国では最大だ。ただし、デメリットもある。FCAは北米で人気の「ラム」および「ジープ」ブランドが生む利益を頼りに、低迷する欧州事業にてこ入れしてきた。3日に発表された5月の米国販売台数は、「ラム」トラックの29%増を主因に前年同月比2%増加した。
ルノー統合案、FCAの重心は米からさらに欧州に
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