欧州中央銀行(ECB)は6日、金融政策を据え置いた。同時に、政策金利は「少なくとも2020年上半期いっぱい」現行水準にとどまるとの見方を示した。従来は19年末までの金利据え置きを想定していた。ECBが金利変更の予想時期を後ずれさせるのは今年2度目。ECBはまた、新たに実施するターゲットLTRO(TLTRO、対象を絞った長期資金供給オペ)の詳細も明らかにした。ECBは声明で、少なくとも来年半ばまで政策金利を現行のマイナス0.4%に据え置くとし、2兆6000億ユーロ規模の保有債券については、満期を迎えた債券の再投資を続ける方針を示した。9月に開始する新たなTLTROに関しては緩い条件を提示した。政策声明は利下げに触れていないものの、マリオ・ドラギ総裁は質疑応答で、「数人のメンバー」が利下げの可能性を取り上げた一方、他のメンバーは資産買い入れの再開に言及したと述べた。