米国経済のリスクの高まりを受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)は利下げを検討している。ただ利下げにかつてほど強力な刺激効果はないかもしれない。FRBは18日から2日間の日程で連邦公開市場委員会(FOMC)を開催する。今回の会合で利下げを決定することはなさそうだが、早ければ来月開催の次回会合で利下げに動く可能性を示唆するとみられている。貿易摩擦や不安定な世界経済が米国経済の先行きに影を落としているとはいえ、リセッション(景気後退)のリスクはまだ低いようだ。しかし現在のフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は2.25〜2.50%という低さで、FRBの利下げ余地は乏しい。そのため状況を悪化させないようFRBは手遅れになることを警戒。それがFRBの手に負える範囲を超える利下げの根拠になろう。