欧州の輸出が勢いを失いつつあることが、マリオ・ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の悩みの種だ。  ドラギ総裁は新たな金融刺激策を近く実施する方針を25日に明らかにするとみられる。その目的は、ユーロ圏の工場に静寂をもたらしている世界貿易の減退の影響を相殺することだ。ECBの当局者たちは、昨年12月時点ではこうした刺激策はもはや必要ないと考えていた。それはつい先日のことのように思える。  ECB当局者の心変わりはユーロ圏経済の弱さを反映したものだ。ユーロ圏経済は貿易の伸びに大きく依存しているため、その行方は遠い域外の出来事によって不相応なほど大きく左右される。