投資家はアジアの消費者に人気の高級ブランドを選好する傾向にあるが、素晴らしい株価バリュエーションを維持する公算が最も大きいのは本国の近くでも好調な企業だ。売上高ベースで世界最大の高級ブランドグループ、仏LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンが24日の欧州市場終了後に発表した4-6月期(第2四半期)決算はまたも好調だった。好決算は2016年終盤から続いている。為替変動や事業買収の影響を除いた4-6月期売上高は前年同期比12%の増加となった。アジアで消費減速の兆しがないかと警戒していた株主らは、同地域の4-6月期売上高が18%増加したことを歓迎した。前期比では小幅な加速となった。貿易を巡る世界的な緊張と控えめな経済成長を考えると、他地域の堅調は意外だった。欧州での売上高は13%増加し、米国と日本の消費者による支出も多かった。旗艦ブランドのルイ・ヴィトンとクリスチャン・ディオールに対する投資はレガシー市場で報われている。LVMHは、営業利益が20%を下回っているディオールについて(ジェフリーズ調べ)、数年後には重要な収益源になることを期待している。