米株の上昇を受け、大手機関投資家の一部は異例の状況に陥っている。投資信託やヘッジファンドの保有する銘柄がかつてないほど重複しているのだ。バーンスタインのアナリストらによると、米市場で最も取引が活発な銘柄には、マスターカード、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、アボット・ラボラトリーズ、ペイパル・ホールディングスなどがある。バンクオブアメリカ・メリルリンチ(BAML)の調査によると、トップ50銘柄における投信とヘッジファンド(通常はスタイルが異なる)の重複は過去最高に近い水準にある。先週には、そうした傾向が相場に表れた。アマゾン、フォード・モーター、テスラ、グーグルの親会社アルファベットの株価が大きな動きを見せたのだ。数カ月前から上昇傾向にあったテスラとフォードの株価は期待外れだった決算発表後に急落。一方、アルファベットは前年同期比19%増収との発表を受けて急上昇した。