郵政首脳陣を激励した議員たちの本音

 「おい、がんばれよ!」。会合が終わり、幹部議員からそう言われ背中を叩かれた日本郵便の横山邦男社長は、それまで見せたこともないような恐縮ぶりで、深く何度も頭を下げていたが、議員が去った後に見せたほっとしたような表情は、「なんとか辞めずにすみそうだ」という胸のうちを語っているかのようだった。

 「明日(の会見)は、報道の人たちはどんなことを当ててくるんだろうね」。30日夜、長門社長は周囲にそう尋ね、新たな不適切販売の事例などを材料にして、メディアが責任を追求してくることを警戒していたという。

 しかし、ふたを開けてみれば会見で想定外の事例をメディアから突き付けられるようなことはなく、政治の後ろ盾を再び得たという自信が、強気の姿勢を徐々に後押ししていった。

 今後郵政グループは、顧客調査を本格化させ、問題の早期の幕引きを図る考えだが、首脳陣が描く「楽観シナリオ」通りに、果たして事が進んでいくのかどうか。

 郵活連の会合後、にこやかに話していた幹部議員は「明日に会見あるんでしょ。まあそれ次第だけど、生ぬるい内容で世間の反感を買ったりしたら、俺が経営責任追及の急先鋒になるよ」と語ったその目は、全く笑っていなかった。

(ダイヤモンド編集部 中村正毅)