――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  東方のある経済大国が、アジア新興国への金融支援で存在感を増している。いや、あの国ではない。  国際決済銀行(BIS)が今週公表したデータによると、対外融資で「ある通貨」が突出した伸びを示した。日本円だ。2019年1-3月期(第1四半期)に日本国外の円建て借り入れ額は前年同期比12.5%増加し、伸びはドルやユーロを上回った。これにより、総残高は8年半ぶりに50兆円の大台を突破した。  とりわけ借り入れの伸びが顕著なのが、日本の近隣諸国だ。