四面楚歌(そか)の香港警察が、デモ制圧に強硬手段をいとわないことで知られる元幹部の復帰を発表すると、民主化を求めるデモ隊への暴力的な取り締まりが新たな段階に入るとの見方が広がった。その予想は的中した。引退していたアラン・ラウ元警視副総監が復帰して数日後、香港警察は地下鉄駅内でエスカレーターを転げ落ちるデモ参加者に催涙弾を発射したり、警棒で繰り返し強打したりといった具合に、攻撃姿勢を強めるようになった。別の駅では催涙ガスを発射して構内に充満させ、乗客の動きを封じ込めた。デモ参加者を逮捕するため特別部隊を出動させたほか、黒服、黄色のヘルメットでデモ隊を装った警官がデモ参加者を奇襲し、拘束するといった作戦にも打って出た。
香港デモ衝突激化、背後には強硬派元幹部の復帰
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