――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  超低金利のせいで日本の銀行は経営環境が苦しくなっており、多くの銀行株は過去最安値をつけている。厄介なのは事態が今より悪化しそうなことだ。  特に有力地銀の千葉銀行の場合、市場はその直面するリスクを完全には織り込んでいないように思われる。  千葉銀の苦境はすでに意識され、株価純資産倍率(PBR)は0.42倍と低迷する。ただ、今のところ同行を取り巻く状況は実際には悪くないのかもしれない。債務不履行(デフォルト)率はゼロに等しいほど低く、経済成長率は低いがプラス圏にあり、不良債権も最小限に抑えられている。