ドイツ経済は、成長の新たな動力源を必要としている。財政出動がその1つになると投資家は期待してはいけない。たとえドイツ政府が財布のひもを若干緩めるとしてもだ。ドイツ連邦銀行(中央銀行)は19日、7-9月期に同国経済が2四半期連続のマイナス成長となり、正式に景気後退(リセッション)入りする可能性があると警告した。欧州中央銀行(ECB)が一段の利下げの必要に迫られるとの予想が広がり、ドイツ国債10年物の利回りはマイナス0.7%近辺に低下した。ドイツ経済の「黄金の10年」はついに終焉(しゅうえん)を迎えたようだ。投資家がいくらか慰めを見いだしているのは、同国政府がマイナスの借入金利を生かし、需要喚起に動くだろうとの見方だ。