中国が世界中で食用肉を買いあさり、各地で牛肉や豚肉、鶏肉の価格が上昇している。世界最大の人口を抱える同国は食肉供給に空いた大きな穴を埋めようと奔走している。中国の食肉バイヤーが買い付けを加速させているのは、アフリカ豚コレラが猛威を振るい、全国の養豚場での飼養頭数が4割近く減少したためだ。国内の豚肉価格は急騰し、食肉輸入量が大幅に増加した。それが世界的な肉の供給を圧迫し、世界経済に波紋を広げている。ブラジルでは中国向け鶏肉出荷量が1年前に比べて31%増加。鶏の胸肉やもも肉などが約16%値上がりした。欧州では豚肉の小売価格が平均5%上昇。中国に輸出される国産肉が増えたためだ。オーストラリアの食料品店ではラム肉の価格が14%上昇。ニュージーランドの店頭に並ぶ牛ひき肉は過去最高水準まで値上がりしている。
世界で食肉値上がり、豚コレラで中国輸入急増
牛・豚・鶏肉の価格上昇、各国に波紋
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