空飛ぶ車や火星の植民地化、週4日勤務と同じように、「バリュー」株の復活も、実現しなさそうな不朽の予言の1つだ。今回は違いそうだという兆候はほとんどない。先進国市場ではここ数週間、業績見通しに比べ割安な水準にある銘柄がやにわに好調な動きを見せている。MSCIワールドバリュー指数は前月から4%近く上昇し、より広範な指数の2%高や、「グロース」株指数のわずか1%高を上回っている。グロース株は成長期待を背景に、収益性に比べると割高となる。長期的な傾向は反対方向にあるため、投資家の注目が集まっている。金融業界を除いても、バリュー株は2008年の金融危機以降、大幅にアンダーパフォームしてきた。アクティブ運用ファンドは今月に入り流れが反転したことについて、割安株狙いが報われた古き良き2000年代の市場への回帰が始まったと信じたがっている。