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金融機関側にモラルを求めたくなるが
「顧客のニーズ」に問題があるケースも

 金融機関で投資信託や生命保険などの不適切な販売があった場合、金融機関側は「お客さまにニーズがあったので、販売したまでです」と言い張る場合が多い。大規模な不祥事を起こした金融機関でも、経営者は当初こう言って違法な販売の存在を認めなかったから、ご記憶の読者もおられよう。

 複雑で、投資家がおそらく理解もできない運用商品や、高齢者が必要としているとは思えない生命保険のようなものを販売した場合、「顧客側にニーズがもともとあったのではなく、営業担当者が顧客を誘導したのだろう。それ以外にあり得るとは思えない」と言いたくなる。ところが、顧客の署名・捺印のある念書など、後で「顧客側のニーズ」の証明になるものを売り手の側で用意している周到な場合もある。個別のもめ事にあっては、事後的には顧客側が勝てないケースがほとんどだろう。

 もちろん、金融機関の側にはより高度なモラルを求めたくもなるのだが、そもそも「顧客のニーズ」そのものに問題がある場合も少なくないように思われる。

 そこで今回は、問題や不都合、そして端的に言って損につながる可能性のある「顧客のニーズ」について、パターン分けしてご紹介する。もともと顧客側が不適切なニーズを持たなければトラブルに巻き込まれることもなく、ひいては金融機関側も不適切な営業行為に及ばずに済むのだ。

 顧客側の不適切なニーズは、主に4つのパターンに分類できる。