たとえ80歳でも90歳でも
筋肉は鍛えれば大きくなる!

 でも、筋肉は年をとるから減るのではありません。
「筋肉は使わないから減る」のです。

 筋肉は、全身でいちばん新陳代謝が活発な組織の1つです。
 筋肉はつねに「分解」「合成」を繰り返して、およそ2ヵ月間ですっかり入れ替わるのです。
 運動不足で筋肉を使わないと、分解されるほうが合成されるほうを上まわって、筋肉はどんどん痩せ細っていきます。

 たとえば、片脚を骨折して、ギプスで固定した生活をしばらく続けたとします。
 その後、骨折が治ってギプスをはずすと、骨折して動かせなかったほうの脚は、健康な脚と比べて明らかに痩せ細っています。
 これと同じことが、運動不足だと起こるのです。

 これといった運動をしないと、20代後半から筋肉は年間0.5~1%の割合で減り続けるといわれています。

 私は日々の指導の現場で、年齢よりも運動不足のほうが、筋肉の衰えに、はるかに大きな影響を与えていると痛感しています!

 運動をせずにカロリー制限ダイエットをしている10代後半のある女性モデルさんは、腕立て伏せが1回もできませんでした。これは腕や胸の筋肉が、かなり衰えている証拠です。
 一方で定期的にトレーニングをしている60代女性で、腕立て伏せを20回以上平気でこなせる人もいます。

 筋トレをすると、たとえ80歳でも90歳でも筋肉は大きくなることがわかっています。
 そして筋肉を増やしてあげれば、「疲れやすい」「太りやすい」「姿勢が悪い」といった
悩みも解消されやすいのです。

【次回へ続く】