サウジアラビア当局はここ数日、複数の著名人を逮捕している。外資を呼び込むためイメージ向上に努めているサウジだが、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が敵と見なす勢力の排除はさらに強化しているようだ。11月16日以降、記者や知識人、実業家を含む少なくとも9人が逮捕された。サウジは目下、国営石油会社サウジアラムコの新規株式公開(IPO)に向けて、積極的な売り込み攻勢をかけている。最近の逮捕は、反体制派記者ジャマル・カショギ氏の殺害を受けて冷え込んだ外国人の投資意欲をサウジが瀬踏みする中で起きたことになる。カショギ氏殺害に対する国際社会の批判が高まる中でも、ムハンマド皇太子は総じて、トランプ米大統領など、主要同盟国から政治的な支援を維持している。こうした状況がサウジ当局を勢いづかせ、敵視する勢力への逮捕拡大を招いている、と人権団体は指摘している。
アラムコIPO控え、サウジが反体制派を締め付け
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