24歳までフリーターとして過ごし、一念発起して司法試験に一発合格。弁護士5年目にして独立を果たし、独立後2年連続で、国税庁の統計において主たる収入を弁護士としている人たちの所得レンジとしては最も高い部類である5億~10億円レンジに入るなど、最速で弁護士業界のトップに躍り出たのが福永活也さんだ。短期間で成功をつかんだ仕事術とは?(清談社 藤野ゆり)
短期間で成功をつかんだ弁護士が喝破
成功を遠ざける口癖とは?
「成功したいなら、まずこれから3年間『忙しい』と一度も言わないでください。『忙しい』は基本的にウソだからです。新たなことに取り組むのが精神的にしんどい、予定が増えると活動量も増して体力的にキツい、これ以上考えることが増えるのはイヤだ…多くの人は、そういった日々の面倒くさいアレコレを『忙しい』で回避するクセがついています」
『日本一稼ぐ弁護士の仕事術』を出版したばかりの福永活也さんは、そう話す。高収入の人も少なくない弁護士業界のなかでも、特に稼いでいる弁護士の1人だ。
新たな仕事を頼まれたとき、なんとなく気の進まない予定に誘われたとき、私たちはカドがたたないよう「忙しい」を盾にやんわり拒否している。しかし、私たちの発する“忙しい”は、挑戦への大きなストッパーになりかねないと福永氏は言う。
「クリントン元大統領でさえ、公務をこなしつつ不倫もしていたんですよ(笑)。『忙しい』が口癖になると、それが習慣化され、自分は忙しくてこれ以上何もできない、詰め込めない、と思い込むようになってしまう。新しいタスクを追加すれば今より忙しく感じるのは当たり前。それに忙しさというのはあくまで主観なので、実は客観的には大してタスク量はないが、効率やスピードに問題があり、忙しさへの耐性がないだけかもしれない。『忙しい』は人生の可能性を無意識のうちに狭める言葉です」
弁護士1年目、福永さんは「忙しい」と一切言わずに、業務や誘いすべてを「Yes」で受けていたという。そしてあらゆるタスクを手元にかき集めた上で、そのタスクをいかに効率よくスピーディーにこなしていくかを考えていたという。
「忙しい」を免罪符に、仕事も家庭も、さまざまなことをやんわり遠ざけてはいないだろうか。成功したいのであれば、まずは自分の「忙しい」を疑ってみることが重要だ。