社員と同年代だからこそできること

 私の組織上の立場は「専務」であり、産業観光の他、人材育成、採用、広報、商品開発、店舗管理、新規事業など、社業全般を見渡すことが役割ですが、特に大切だと感じているのは、
「社員の聞き役」
 になることです。

 私が能作に入ったとき、従業員はまだ25名程度でした。

 ところが現在は、160名まで増えています。

 さまざまな価値観を持った人材が集まると、どうしても、意見のぶつかり合いは避けられません。

 意見の衝突や対立が起きそうなときは、私が社内の調整役を買って出ます。

 社長には言えないことでも、同年代の私(社員の平均年齢は32歳)であれば言いやすいと思いますから、社員の意見や不満には、できるだけ耳を傾けるようにしています。

 部署内の問題をあぶり出し、改善をするために、丸3日かけて、物流に携わるパートさん全員にヒアリングをしたこともありました。

 面談をして思ったのは、
パートさんも「アイデアを持っている」
 ということです。

 夏限定で、本社FACTORY SHOPで「B級品の風鈴」を扱うようになったのも、パートさんのアイデアです。

「パートなんだから言われたことをやっていればいい」とはねつけないで、社員でもパートでも、いいアイデアがあればどんどん実現していく。

 そうすることで、パートさんのモチベーションも上がっていくと思います。