資産1億円超の富裕層の子ども「親リッチ」は、お金の使い方をどう学ぶか富裕層の子ども「親リッチ」が受ける教育の特徴とは? Photo:PIXTA

前回、お金持ちの子どもや孫である「親リッチ」について、その実態を紹介した。2回目となる今回は、親リッチの典型的な家柄である事業家、医師、不動産オーナーの家系の特徴と、彼らが受けた教育、および資産や事業の承継について述べる。(野村総合研究所コンサルティング事業本部パートナー 宮本弘之)
※本稿は、日本経済新聞出版社より2019年11月に刊行された日経プレミアシリーズ『親リッチ』からの抜粋・要約の第2回である。

資産1億円超の富裕層の子ども「親リッチ」
価値観を規定する“家柄”の違いとは

 全国に235万人と推計される富裕層や超富裕層(純金融資産を1億円以上保有する世帯)の子ども・孫、すなわち「親リッチ」のマーケットは、多くの企業にとって潜在的に有望でありながら、まだ獲得競争が激化していないブルーオーシャンである。

 では、親リッチマーケットをどのように見れば良いのか。

 親リッチの中での違いを決定付ける要素は、家柄である。なぜなら、家柄というのは教育や人格形成を通じて親リッチの消費行動や生活価値観を規定するからだ。代表的な家柄として、事業家、医師、不動産オーナーの家系の特徴を述べよう。