VMwareCEO・パット・ゲルシンガーPhoto by Masato Kato

クラウド化の波に乗って成長を続ける、ソフトウエアの仮想化技術を手掛ける米IT大手VMware(ヴイエムウェア)。米求人情報大手グラスドアの2019年の「全米ベストCEO(最高経営責任者)」にも選ばれたパット・ゲルシンガーCEOが夢中になっているのは、Kubernetes(クーバネティス)という新技術だ。ゲルシンガーCEOが「20年前のJavaに匹敵する」としているクーバネティスに注力する理由を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部副編集長 大矢博之)

>>インタビュー(上)から読む

クーバネティスとコンテナの登場は
20年前のJavaの技術革新に匹敵

──クラウド時代の到来で、サブスクリプション(定額課金)モデルを導入する企業が増えています。

 サブスクリプションは業界を変えています。われわれも数年前からポートフォリオにサブスクリプション型の新製品を追加しました。年平均でだいたい30~40%成長しています。 一方、旧来型のオンプレミスのビジネスもまだ成長していますが、成長率は年10%程度です。

 サブスクリプション化という流れは重要な動きで、クラウド上で提供される製品群は今後ますます増えていくでしょう。ソフトウエアを実行する代わりに、インターネット経由でサービスとして配信する。これが業界のトレンドです。

 それでも多くの企業は依然として自前のデータセンターを運営していて、われわれのビジネスの中核です。既存の顧客を手放すことはできませんし、彼らを満足させ続ける必要があります。売上高に占める割合は87%に上りますから。ただ、13%を占めるサブスクリプション型の製品は前年比で40%成長しています。