米政府は、2010年に「フラッシュ・クラッシュ」と呼ばれる株式相場急落を引き起こしたとして逮捕された英国のトレーダー、ナビンダー・シン・サラオ被告に関し、刑期は望まないとの見解を示した。サラオ被告は15年4月にロンドンで逮捕され、保釈を認められるまで約4カ月間英国で拘留された。その後、同被告の身柄は米国に引き渡された。米国の量刑ガイドラインでは6年半から8年の禁錮刑との指針が示されている。判決は今月28日シカゴで予定されている。米政府は14日、イリノイ州北部地区の地方裁判所に提出した勧告書で、サラオ被告の当局に対する「並外れた協力」を考慮すれば、これまでの拘留は十分な処罰に値するとの見方を示した。政府はさらに、サラオ被告の動機は金銭や欲望ではなかったことや、自閉症の診断があることも考慮されるべきだとした。