銀行とフィンテック企業との間の安全なデータ連携を実現し、さらには銀行界にデジタル革命をもたらすといわれる「オープンAPI」。両者が一丸となって進めてきたこの取り組みに、暗雲が垂れ込めている。両者の契約交渉が遅々として進んでいないためだ。契約まで行き着かなければ、フィンテック企業は、サービス継続の危機に直面しかねない。特集「瀬戸際の銀行・フィンテック連携」(1月20〈月〉~24日〈金〉の全5回連載)において、ヤマ場を迎えつつある交渉の現在をレポートする。
#1 1月20日(月)配信
金融庁が方針転換!銀行・フィンテック連携の交渉期限を前倒した理由
2019年12月6日、金融庁の発言が物議を醸した。銀行とフィンテック企業は今、安全なデータ連携を可能にする「オープンAPI」の契約交渉を進めているが、その期限を実質前倒しするよう通達したのだ。銀行・IT連携が直面している課題に迫る。
#2 1月21日(火)配信
銀行の命運を握る「オープンAPI」とは?現代の必須知識をカンタン解説
銀行とフィンテック企業のデータ連携は、情報漏えいやシステム障害といったリスクを抱えていた。オープンAPIはこれらを一挙に解決する画期的な技術だ。他にもオープンAPIは、従来のATMネットワークを置き換える可能性がある。先進技術を基礎から学ぼう。
#3 1月22日(水)配信
銀行・フィンテック連携を阻む「カネとプライド」、契約交渉の舞台裏
金融庁は幾度も「オープンAPIの交渉が遅れている」と銀行界に通告してきた。だが、銀行とフィンテック企業の交渉は、システムの利用にかかる手数料の負担などが障壁となり、遅々として進まない。相互不信に陥った両者の交渉の様子をお届けする。
#4 1月23日(木)配信
3メガ銀&GMOあおぞらの担当者が明かす、銀行デジタル戦略の最先端
顧客数が多い三菱UFJ銀行と三井住友銀行、そしてみずほ銀行の3メガバンクは、フィンテック企業が率先してオープンAPIで提携しようとしている相手だ。一方、先進的な取り組みを進めるGMOあおぞらネット銀行がIT業界の熱い視線を集めている。これら大手銀行の思惑を担当者に聞いた。
#5 1月24日(金)配信
NTTデータvs公取委、「金融ムラのタブー」手数料問題を一斉調査
遅々として進まない契約交渉を見かねた公正取引委員会が、銀行とフィンテック企業に対して一斉調査を開始した。その矛先は、システムの利用にかかる手数料という、交渉遅延の元凶を生み出しているとされるNTTデータなどのITベンダーにも向けられた。
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