公式統計によると、2019年の中国の出生率は1949年の建国以来最低を記録した。中国経済の将来にとって最も深刻な問題の1つだが、ある資産クラスにとってはプラス材料かもしれない。中国債だ。昨年の中国の出生率は人口1000人当たり10.5人となった。国連の予想では2030年までには同国の人口は減少に転じる見通しだ。米サンフランシスコ地区連銀が2016年に公表した調査報告書によると、人口動態は2種類の方法で実質金利を低下させ、債券利回りを下押しする可能性がある。寿命が長期化すれば、労働者は老後の貯蓄を殖やし、その結果、十分な投資資金が積み上がることになる。一方で、労働力の縮小によって労働者1人当たりの既存資本は増加する。貯蓄の増加と投資需要の減少は名目金利を押し下げ、消費の減少は物価やインフレ率を下押しする。
中国の危うい人口動態に投資する方法
社会の高齢化と人口縮小は中国債にはプラスにも
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