米連邦準備制度理事会(FRB)は今のところ、投資家が直面する大きな不確実性をひとつ取り除いている。FRBが今週の連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを据え置くことはほぼ間違いない。向こう数カ月に何らかの大きな行動を取りそうな気配もない。先月の会合後に公表された金利見通しでは、当局者は2020年末まで誘導目標レンジが現行の1.5~1.75%にとどまるとの見方を示した。だが、FRBの姿勢はちょっと奇妙だ。昨年3回実施した利下げの意図は、貿易摩擦や世界的な成長減速が景気を下押しするのを防ぐことにあった。そうしたリスクが薄れた今、なぜその保険的な措置を縮小しないのだろうか。