英国による欧州連合(EU)離脱がようやく実現したものの、双方の間では貿易協定を巡る今後の困難な交渉を予感させるようなさや当てが早くも始まっている。ボリス・ジョンソン英首相は3日、年末までに貿易協定で合意できなければ、EUとの関係を完全に絶つ可能性を示した。このシナリオでは、英EU間の関税が約50年ぶりに復活することも含まれる。EUのミシェル・バルニエ首席交渉官はジョンソン氏発言の1時間前に、EUは英国との「極めて野心的な」貿易協定を目指すと述べた。ただ、英国は公平な競争条件を保つことが必要との認識を示した。英国は1月31日に正式にEUから離脱したものの、最大の貿易相手であるEUと将来どのような関係を築くかについての詳細は固まっていない。交渉中は現状を維持することで双方は合意している。