米ペンシルベニア州コンウェイ在住のディアナ・ボーティさん(37)には幼い子供と病気の父親がいて、小さな会社も経営している。ボーティさんは1日2回、高齢者住宅団地にある父親のアパートを車で訪ね、食事をしているかや服をきちんと着替えているかなどを確認している。息子のローマンくんも連れて行くが、昼寝や食事の時間は避けるようにしている。「子供と父親の間で板挟みになっているように感じる」。料理を配達する会社を経営するボーティさんはこう話す。子供と年老いた成人(主に親)の双方の面倒を見ている米国人は推定900万人に上る。そのほとんどは女性だが、男性も増えている。こうした親と子供に挟まれた「サンドイッチ世代」の介護者の在り方が、人口動態の変化で変わりつつある。女性の出産年齢は高齢化している。平均寿命は延び、それに伴って認知症の発症件数も増えている。核家族化が進み、夫婦共働きがより一般化している。こうした全てのトレンドが集中し、親と子両世代の面倒を見る人たちへの負担が増している。