中国経済が迅速に平常に戻れるかどうかは、チャン・フアさんのような出稼ぎ労働者の究極の選択に大きく左右されることになるだろう。仕事がないまま地元にとどまるか、新型コロナウイルス封じ込めを目的とした14日間の隔離措置をへた上で仕事に復帰するかの二択だ。北京でハイヤーの運転手として働くチャンさんは、春節(旧正月)休暇で帰省した数億人の中国人の1人。チャンさんの場合、約190キロ離れた場所に暮らす妻と子供に会うことが目的だった。だが北京市当局は14日、新型コロナウイルス流行阻止に向け、他の地域から戻る市民全員に2週間の隔離期間を義務付けると発表した。一家の稼ぎ手であるチャンさんの月収は約6000元(約9万5000円)。毎月、自動車のライセンス費に142ドル(約1万6000円)、北京市の外れにある別の男性と共同で住む部屋の家賃に156ドル支払っている。また1400ドル近いクレジットカードの支払いの期限が来週に迫っている。
中国の出稼ぎ労働者、都市に戻れず 経済停滞も
経済の迅速な平常化は地方労働者の職場復帰にかかっている
有料会員限定
あなたにおすすめ