米ワシントン州シアトルの医療研究所「カイザー・パーマネンテ・ワシントン・ヘルス・リサーチ・インスティテュート(KPWHRI)」は4日、新型コロナウイルスのワクチン開発に向けた治験ボランティアの募集を開始した。ワクチンの治験が予想をより早く始まることになる。同社は、シアトル地域に住む健康な成人45人を募集。治験では、米バイオテクノロジー企業モデルナが開発したワクチンの安全性や免疫反応の有無を調査する。ワクチンの開発・治験は通常よりも早く進んでいるが、複数の連邦保健当局者は、治験が成功しても実用化までには1年以上かかるとの見方を示した。国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・フォーシ所長によると、当初の治験がうまくいってもワクチンの安全性や効果を確認するためさらなる治験が必要になる。フォーシ氏は4日、米議会下院小委員会で、米国民を守れるワクチンを確保できたと完全に自信を持てるまで少なくとも1年~1年半かかるとの見解を示した。
新型コロナのワクチン治験開始へ、実用化には時間も
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