新型コロナ感染拡大、企業の初動に表れる危機管理の決定的な差
企業は今回のような「緊急事態」にどう備えるべきなのでしょうか? Photo:PIXTA

新型コロナ感染拡大
企業の対応で明暗を分けたものとは?

小宮一慶・小宮コンサルタンツ代表
小宮一慶
小宮コンサルタンツ代表

 新型コロナウイルスに関連して、多くの企業が少なからず影響を受けています。まずは、お客さまのみならず、従業員やその家族の安全を確保する対応に追われましたが、ここにきて業績面で大きな影響が出始めている企業も少なくありません。中には資金繰りが大変、という企業もあると思います。

 私もお客さまに対しては、「こういう緊急事態では、とにかく手元流動性を普段より多く確保しておくこと」とアドバイスしています。いざというときに役に立つのは、自分でコントロールできる資金だけだからです。今回は、新型ウイルスの問題に関連した企業対応や、さらには危機対応であるBCP(事業継続計画、緊急時対応計画)について解説します。

 政府は2月25日、新型コロナウイルス感染の流行を早期に終息させるための基本方針を決定し、企業に対してはテレワークや時差出勤の推進を呼びかけました。3月2日からは小中高校などの臨時休校が始まっています。厚生労働省が「日本でも新型コロナウイルスによる肺炎が確認された」と発表したのが1月16日ですから、企業に対する呼びかけは1カ月以上が経過した後でした。

 しかし政府の呼びかけに先んじて、素早く従業員を守る行動に出た企業もありました。GMOインターネットグループは1月26日、日本国内にいる従業員を在宅勤務に切り替え、中国にいる社員を呼び戻すと発表しました。GMOは東日本大震災の発生以降、BCPの構築に積極的に取り組み、従業員による一斉在宅勤務の訓練を毎年定期的に実施しているそうです。