妻が「〇」。
財布(家計)は原則として一緒。
ただし、丸裸にはしない

 恋人と夫婦との決定的な違いは「お金」の絆でしたね。恋人同士は心と体の絆は強いものの、お金の絆があまりありません。ところが結婚して夫婦になると、一緒に生きていくために生活費のシェアが始まるので、一気にお金の絆が強くなります。

 結婚してお金でつながった夫婦でも、日々の生活費をどう扱うかによって、2つのタイプに分かれます。1つ目は、夫婦の財布を1つにする「ポケット1つ型」。2つ目は、同居の延長線上で、夫の財布と妻の財布に分けたまま、生活費を分担して支払う「ポケット2つ型」です。

 新婚当初は「ポケット2つ型」です。独身時代には、自分名義の口座に給料が振り込まれ、家賃や公共料金などの支払いの大半は自分名義の口座から引き落とされていく。そんな状態で結婚するので、ポケット(財布)と出口(支払い)は2つに分かれたままです。

 ところが結婚すると、お金の流れが大きく変わり、共働きであれば、それぞれの口座に給料が振り込まれるので、入口(収入)は変わらず2つです。

 一方で、家賃や公共料金の支払いは一本化され、携帯電話の家族割を使うと通信費も一本化されます。つまり、入口(収入)とポケット(財布)が2つなのに、出口(支払い)だけが1つになってしまうのです。

 ほとんどの夫婦はここで悩みます。

「家賃はどっちの口座から引き落とそうか?」
「水道光熱費や通信費はどっちの口座から引き落とそうか?」
「食費はどっちの財布から支払おうか?」
「上手にバランスをとらないとおこづかいがなくなるよね……」

 器用な夫婦は乗り切りますが、バランスが崩れると夫婦げんかの原因になりかねません。

 じつはこのやっかいな問題に対する最もシンプルな解決方法が、夫婦の財布を1つにまとめる「ポケット1つ型」です。