熾烈(しれつ)な競争を繰り広げる料理宅配サービス業界に対し、新型コロナウイルスは複雑な難問を突きつけている。顧客の需要が高まるとみられる一方で、料理を提供する外食産業には打撃となり、それを届ける労働者の健康を危険にさらす可能性がある。米国で早くから新型ウイルスの流行中心地となったワシントン州シアトルなどにその兆候がみられる。在宅勤務が推進され、学校が休校となる中、料理宅配の堅調な注文が入っている。だが一方で、顧客はレストランに足を運ぶことを控えている。外食産業の収益にとって店内での飲食は重要だ。米グラブハブは13日、料理宅配を請け負うレストランから受け取る販売手数料(注文金額の約10~15%)について徴収を延期すると発表した。現時点で最大1億ドル(約107億円)の手数料が先送りになるという。同社はこの措置を16日に始め、無期限で続けるとした。
料理宅配業界、コロナで追い風も立ちはだかる壁
注文増でも外食産業には打撃となる可能性
有料会員限定
あなたにおすすめ