儲かる農業 攻める企業#6
JA全中会長として続投すると見られる中家徹氏(左)は、自民党の二階俊博幹事長とじっこんの間柄にある Photo:JIJI

JAグループが「老衰」危機を迎えている。全国600JAを束ねてきたJA全中が会長就任時の年齢制限を緩和したためだ。特集『儲かる農業 攻める企業』(全17回)の#6は、農業が衰退するさなかに、自らの定年を延長してまで「会長ポスト」の奪い合いにうつつを抜かす農協トップらのあきれた実態をレポートする。(ダイヤモンド編集部 千本木啓文)

幹部を育てられぬ組織に
成り下がった農協に未来なし

「JAグループの会長ポストの奪い合いをサル山のボス争いに例えることがあるが、サルに失礼だ……」

 ある農協の組合長が、半ば諦めた様子でこう語った。今夏に予定されるJA全中(全国農業協同組合中央会)をはじめとしたJAグループ全国機関の役員選挙を巡る人事抗争に、JAグループ内でも「あきれ果てた」という声が上がっている。

 我欲のために行われるポスト争奪戦の象徴が、2月6日に決まったJA全中会長の定年の延長だ。今夏の会長選出から、就任時の年齢制限を「70歳未満」から「70歳以下」に緩和する。