「目標をストレッチしろ」「フォーカスしろ」――。経営道場に参加したスタートアップの経営陣は、グーグルの社員たちから次々と「ダメ出し」を食らった。指導から見えてきた、グーグル流のビジネス創造のための着眼点とは。特集『潜入!グーグル経営道場』(全6回)の#3では、目標管理術「OKR」の設定など、経営道場で行われた具体的な指導に迫る。(ダイヤモンド編集部副編集長 大矢博之)
OKRの効果を実感させる
トランプ51枚のミニゲーム
70%達成できれば、成功──。
グーグルも採用する目標管理術「OKR」をうまく機能させるためのポイントは、あえて高いハードルを設定することだ。だが、どの程度の“背伸び”した目標を設定すればいいのか。OKRをどう活用すれば効果があるのか。頭を悩ませる人も多いだろう。
東京・渋谷で2月に開催されたグーグルの“経営道場”で、OKRの説明や必要な作業の前に行われたのは、高い目標を設定する効果を実感させるためのミニゲームだった。
まずスタートアップ企業9社の参加者たちは、それぞれ6~7人程度の3チームに分けられた。そしてそれぞれのチームに1組のトランプが配られ、指導者(メンター)役のグーグルの社員はこう告げた。
「渡したトランプは51枚。不足している1枚は何か、最短で見つけてください。目標は45秒。スタート!」