健康診断のホントPhoto:PIXTA

生活習慣が引き起こす高血圧、高脂血症、肥満を防ぐには、どんな食事を心掛ければいいか。特集『健康診断のホント』(全18回)の#12では、津川友介・カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)助教授に教えを請う。(構成/ライター 奥田由意)

「週刊ダイヤモンド」2020年4月4日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの

【高血圧】
塩分過多の日本人には
チョコレート推奨?

 高血圧の人は塩分を控えなければならない。いや、高血圧でなくとも、日本人は塩分を取り過ぎだ。ここに驚きのデータがある。

 2013年に世界187カ国の人の塩分摂取量を比較した研究によると、「日本人の1日当たりの塩分摂取量は12.4グラムです。世界平均はおろか、ハンバーガーやピザなど健康に悪いものを食べているイメージがある米国人より20%以上も多く塩分を取っているのです」(津川氏)。

 塩分摂取量が多いと血圧が高くなり、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まることが複数の研究で分かっている。19の観察結果をまとめたメタアナリシスでも、塩分摂取量が多い人は脳梗塞のリスクが23%高いことが示された。