健康診断のホント#9Photo:Ekaterina Sminova/gettyimages

特集『健康診断のホント』(全18回)の#9では医師の津川友介・カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)助教授が「体にいい食事」と「悪い食事」を教える。科学的根拠のない健康情報に踊らされるのはもうやめにしよう。(構成/ライター 奥田由意)

「週刊ダイヤモンド」2020年4月4日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの

【体にいい】
究極の食は地中海食
5食材を素直に食べる

医師が教える「体にいい食事・悪い食事」最新エビデンスベース決定版日本人にとっても体にいい5品目はオリーブオイル、ナッツ類、魚、野菜、果物の五つだ Photo:123RF

 医学的根拠に基づいた本当に体にいい食品5品目がある。ずばり「オリーブオイル、ナッツ類、魚、野菜、果物」だ。

 2013年に世界で最も権威ある医学雑誌の「ニューイングランドジャーナル」誌に発表された研究成果で、地中海食を食べている人たちは脳卒中や心筋梗塞に罹患したり、それが原因で死亡したりするリスクが低いことが示された。

 また、16年に発表された別の調査でも、地中海食を食べ続けた人は、そうでない人に比べてがんによる死亡率が14%低く、また、がんの発生率も4%低く、大腸がんになるリスクは9%低かった。さらに別の調査では、糖尿病になるリスクも30%低いことが明らかになっている。