エビデンス重視の習慣を
エビデンスをベースに物事を考えるのは、近代の知的社会の基本中の基本です。
エビデンスで物事を考える習慣が何よりも大切です。
よく「欧米の強欲な資本主義はもう終わりだ」といわれます。
日本の経営は昔から自社・顧客・社会の三方よし。
だから、日本的経営がこれからの世界を救うという人がいますが、データで見たら、日本はこの四半世紀、正社員は年間2000時間労働で労働時間は一切減らず、GDPの成長率は1%あるかないかです。
よく日本人はアメリカと比較したがりますが、物事を比べるにはアップル トゥ アップル(Apple to Apple)という考え方が大切です。
つまり、似たもの同士を比べなければいけないのです。
面積、人口、地下資源などを考えれば、アメリカと比較するよりドイツやフランスと比較するほうがはるかに参考になるでしょう。
ドイツやフランスでは、年間1400時間前後の労働時間で、GDPで2%成長を達成しています。
このデータを見たら、導き出される答えは、日本のマネジメントはなっていないという以外にはないですよね。
長い時間働いて成長しない理由は、ほかには答えがない。
だからこそ、エビデンスで物事を考えていかないといけないのです。
続きは次回にしましょう。
過去の僕の『哲学と宗教全史』全連載は「連載バックナンバー」にありますので、ぜひご覧いただき、楽しんでいただけたらと思います。