商社の英語術#13
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世界のエグゼクティブの同時通訳者をしている関谷英里子氏は、実は商社OGである。特集『商社の英語術』(全19回)の#13では、関谷氏の豊富な経験を基に、それ一つでビジネスを成功に導いてくれる“キメ”単語を厳選してもらった。
「週刊ダイヤモンド」2016年12月10日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの

伊藤忠OGのカリスマ通訳者が伝授!
ビジネスの「キメ単語&メール」

【“キメ”単語編】

 私の社会人生活は、伊藤忠商事から始まりました。配属先は繊維カンパニー。なんと、岡藤(正広・伊藤忠商事現会長CEO)さんがボスだったんですよ。私は、入社1年目から営業現場に駆り出されました。気難しい海外ブランドのデザイナーさんと条件交渉するなど、本当に鍛えられましたね。

関谷英里子氏
せきや・えりこ/フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOなど一流講演家の同時通訳者。慶應義塾大学、スタンフォード大学経営大学院卒業。伊藤忠商事等を経て日本通訳サービスを開業。

 商社時代に出会った忘れられない単語があります。「generate(発生させる、生み出す)」がそれです。それまで、「売上高を上げる、利益を上げる」といったときにはmake sales、make profitと言っていました。もちろん間違いではありませんし、相手に意味も伝わります。でも、何か押し付けがましい印象を相手に与えているようでした。

 そんなとき、パートナーのブランド会社CEOが使った言葉がgenerate profitでした。generateは発電にも使われる言葉で、makeよりも、もっと自分たちの内側から何かを生み出すニュアンスがあるのです。

 後日、そのブランド会社の担当者と商談をしているときに、CEOのまねをしてgenerateを使ってみたところ、相手の表情が一瞬変わったのが分かりました。その会社ではgenerateがキーワードだったのだと思います。相手も自分のことのように話を捉えてくれて、ビジネス関係が好転していきました。

 ビジネスの場面では、単語を一つ変えるだけで発言者の印象がプラスにもマイナスにも変わります。どんな単語を会話にちりばめればビジネスが円滑に進むのか――。試行錯誤を繰り返しながらも、効果的な言葉を選べるようになったのは、商社の営業現場での経験があったからです。相手も納得するような共通の言葉を使えば、「国際的なビジネスに慣れている人だ」という印象を与えられて信頼を勝ち取ることもできます。

 ここでは、ビジネスシーンであなたを助ける武器となる“キメ”単語を10個厳選しました。使ってみると、必ず相手の反応が変わるはずです。今日は勝負! という商談の場面で、これらの単語をどんどん使ってみてください。